顎関節症とは

このような症状はありませんか？

顎関節症では、以下のような症状が出ることがあります。

• あごやその周辺が痛む
• 食事中にあごが疲れやすい
• 口を開け閉めすると「カクッ」「コキッ」と音が鳴る
• 口が大きく開かない
• 顎が外れそうになることがある
• むし歯や歯周病がないのに歯が痛い

顎関節症のタイプ別分類

顎関節症は、その症状や原因に応じて大きく4つのタイプに分けられます。

気になる症状がある方は、どのタイプに当てはまるかを明らかにするためにも、まずは専門的な診断を受けることが大切です。

顎関節症の主な原因

顎関節症は、以下のような要素が複数重なって起こります。

多角的な診断で、あごの状態を正確に把握

顎関節症は原因が複雑に絡み合っているため、正確な診断が欠かせません。
当院では次のような機器・手法を用いて、あごの状態を立体的に把握します。

・歯科用CT：顎関節や骨の状態を3Dで確認
・バイトフォース：噛み合わせにかかる力のバランスを測定
・バイトアイ：噛み合わせの位置を精密に記録
・問診とカウンセリング：日常のクセや体の使い方も丁寧にヒアリング

こうした情報をもとに「いま何が原因になっているのか」「どこから治療を始めるべきか」を明確にし、その方に合った治療方針をご提案します。

顎関節症を改善する3つの治療法

当院では、顎関節症の改善に向けて、主に次の3つの治療法を行っています。

① スプリント療法（顎の関節位置に問題がある場合）

「スプリント」と呼ばれる透明なマウスピースを使い、顎関節の位置を安定させて、あごにかかる力を軽減。同時に噛み合わせの位置も適切な状態へ導くことができ、痛みや違和感の改善につながります。
当院では、院長が3Dプリンターで一人ひとりに合わせてスプリントを設計・製作しているのが特徴です。
検査や問診など多角的な情報をもとに、精度の高いマウスピースをお作りします。保険適用で対応できる場合もありますので、お気軽にご相談ください。

② 矯正療法（歯並びに問題がある場合）

歯並びのズレによってかみ合わせのバランスが崩れている場合には、矯正治療を行います。
歯並びを整えることで、あごの動きや筋肉への負担が軽減され、症状の根本改善につながります。

③ 咬合療法（歯の形に問題がある場合）

歯の形や高さの違いによって、噛み合わせが悪くなっているケースでは、咬合療法を行います。
歯型を採取して模型を作成し、どこに負担がかかっているかを確認したうえで、必要な箇所をわずかに削ったり、被せ物などで高さを整えたりして、噛み合わせ全体のバランスを整えていきます。

当院では、顎関節症に対して画一的な対応ではなく、多角的な視点から丁寧に診断・治療を行っています。
まずは、歯科用CTや専用の検査機器を使ってあごの状態を詳しく確認し、必要に応じてスプリント（マウスピース）を用いて、あごの負担をやわらげていきます。
症状を繰り返す方には、噛み合わせを整える根本的な治療をご提案することもありますが、いきなり大がかりな処置や自費治療をすすめることはありません。
お一人おひとりの症状やライフスタイル、ご希望に合わせて、無理のない最適な治療法を一緒に考えていきます。